腰痛だとか二日酔いだとか、体調を崩すことはしょっちゅうだが、それで仕事を休んだことは滅多にない。ところがこの冬はついに流感につかまり三日休んだ。風邪というものは中途半端に鼻水すすって仕事してると辛いが、その程度を超えて「もうダメ」となるとかえって気楽で、これは天が心身の休養を命じておるのだ、という気分になる。熱のせいか、いくらでも眠れるし、このたびの流感は関節痛を伴うので、目覚めても何をする気も起こらず、おとなしく寝ていたのである……といっても、それは一日めだけで、熱が下がってくると退屈で、二日めからは落語のCDを聞いたり本を読んだりしていた。
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寝た姿勢で本を読むと疲れるので半身を起こすことになる。ガウンを着た上に父の遺品のどてらをはおった姿で、枕の上にもう一つ重ねたクッションに背をあずけ、下半身を湯たんぽ入りの布団に埋めていると、これが実に楽チン。