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木材は呼吸する

2011.10.14

木材の中には無数の細胞が存在し、そこで空気や水分を蓄えている。多湿の夏期には湿気を吸収し、乾燥する冬期には水分を放出する自己調湿機能をもっている。これは珪藻土などにもいえるが、住空間の環境を整えてくれる、人にやさしい建材である。新築の木造住宅で、夜中に突然「バシッ、バシッ」という音がして驚いたという経験はないだろうか。これは、木材の乾燥収縮で柱や梁などの接合部に力が集中したため、きしんだ音である。木は建物の一部になっても生き続け、季節による温度や湿度の変化で乾燥収縮が起こる。安定するまで二年くらいは音を発するが、年月とともに少なくなり、音も小さくなるので安心していい。しかし、ここで問題になるのは気密性の高さだ。高気密設計でエアコンディショナーの完備された住宅では、気密度を上げるためにサッシをクレセント(三日月形の鍵)で締めて隙間がないようにしている。夏涼しく、冬暖かくすごそうとするのがこの住宅の目的だが、これで問題となるのがシックハウスと呼ばれているアレルギー症候群だ。建物も人間と同じく呼吸させないといけない。適当な隙間がないと水分やガスの抜けるところがないのだ。

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